2025/07/02
プラなのに植物生まれ?なんかもう素材界の二重人格かもしれん…!

目次
パッと見プラ。でも中身は植物?…ちょっと意味わからん。
コバレジくん
ちょっとこれ、見てほしいレジ!!!!!!!!!
どうしたの!?
HP担当者

コバレジくん
さっき「これは植物からできてるんです」って言われたレジ!
でも、見た目も手触りも、どう見ても普通のプラスチックレジよ!?
怪しいレジ!詐欺レジ……!?
違う違う(笑)
怪しいどころか、ちゃんとした“植物由来のバイオマスプラスチック”だよ。
最近では「石油資源の節約」に向けた素材として、かなり注目されてるんだから!
HP担当者
●「植物由来のバイオマスプラスチック」とは?
再生可能な生物由来資源(バイオマス)を原料に使ったプラスチックのことです。
トウモロコシやサトウキビなど、植物から得られるデンプンや糖分を原料にして、人工的に樹脂を合成します。
たとえば、「PLA(ポリ乳酸)」はトウモロコシ由来の乳酸を重合させて作られた、代表的な植物由来のバイオマスプラスチックです。

●見た目はプラでも生まれは植物。だけど土には還らない…?
コバレジくん
見た目は完全にプラスチックだけど、植物からできてるってことは、僕が持ってきたこのドリンクカップも土に還るってことレジよね?
うーん、それ、よくある誤解なんだよね。
さっき紹介したPLA(ポリ乳酸)は生分解性があるんだけど、
植物由来だからといって、必ずしも生分解性があるとは限らないんだ。
HP担当者
●「バイオマス」と「生分解性」は別軸で考える
たとえば「バイオPE」や「バイオPET」は植物由来の原料を使用していますが、生分解性はありません。
逆に、石油由来でも生分解性をもつプラスチックがあります!
たとえば「PBAT(ポリブチレンアジペートテレフタレート)」や「PCL(ポリカプロラクトン)」は石油から作られますが、一定条件下で微生物により分解される特徴を持っています。

【PBATの用途例】
生分解性マルチフィルム、生ごみ袋、農業用フィルム、レジ袋など
【PCLの用途例】
医療用素材(縫合糸、ドラッグデリバリー)、3Dプリンタ用樹脂など
コバレジくん
「植物由来じゃないと分解しない」って思い込んでたレジ…反省レジ……
「どこから生まれたか」と「どう分解するか」は別の話なんだよね。
HP担当者
なんでわざわざ植物からプラスチックを作るの?
●CO₂の排出量がゼロ、ってほんと?
植物由来のプラスチックが注目される大きな理由は、カーボンニュートラルという考え方にあります。
植物は、光合成で大気中のCO₂を吸収して育ちます。
その植物を原料に使えば、製造・廃棄の過程で出るCO₂は元々吸収した分と相殺されるため、「実質的にCO₂を増やさない素材」として扱えるのです。
コバレジくん
ちょっと待ったレジ!!!!!!
ゼロって言っても、CO2出してないわけじゃないレジよね!?
うん。「排出はしているけれど、吸収と相殺して“増えていない”」んだ。
HP担当者
コバレジくん
……………?
地中から採掘した化石由来原料を地表上に持ってきて燃やすのではなく、 もともと地表上にある植物原料を使うことで、大気中のCO2の“総量”は増えないってことだよ。
HP担当者
コバレジくん
なるほどレジね…………
大丈夫かな…………
HP担当者

●技術者も注目!既存設備で成形できる素材もある
さらに、バイオマスプラスチックの中には既存の成形設備や金型が使えるものも多く、「バイオPE」「バイオPET」などは、石油資源由来のプラスチックと物性が似ているため、切り替えコストを抑えて導入できるというメリットもあります。
コバレジくん
現場の機械まで変えなくていいのは、嬉しいポイントレジ!
うん。ただ、まだ原料価格が高めだったり、供給体制が安定しなかったりする課題もあるんだけどね。
HP担当者
えっ、これも?実はもう使われてる“植物出身プラ”たち
●日用品から工業用途まで、広がるバイオマス素材
バイオマスプラスチックは、すでに以下のような製品で使われています。
- 食品用トレー・カップ(PLA)
- バイオマスフィルム(印刷用、包装用)
- ボールペン・文具(バイオPEなど)
- パウチ袋(多層構成での使用)
特に「バイオマスフィルム」は、従来のプラフィルムと見分けがつかないほどの性能を持つものが増えています。

●リサイクルとの相性もバツグン!
使用後に捨てるのではなく、再回収→再加工→新たな製品へという「リサイクル」の取り組みにも、バイオマスプラスチックは組み合わせやすいと注目されています。
「植物由来素材+リサイクル設計」という組み合わせは、“循環型経済”に合致する形として、自治体や大手企業での導入が加速中です。
コバレジくん
いや~…なんかもう、「植物」って言われた瞬間から、いきなりオーガニックな未来が見えたレジ!
(笑)見た目はいつものプラでも、中身はちょっと未来志向なんだよ。
HP担当者
まとめ:植物とプラの”二刀流”⁉
植物由来のプラスチックは、確かに見た目は普通のプラスチックです。
でもその「中身」には、環境負荷低減・炭素循環・既存技術との共存といった、複数の顔=“二重人格的”な価値が詰まっています。
だからこそ、「プラスチック=悪」というイメージだけをもつのではなく、
「何からできていて、どう使われて、どう還るか」という視点で素材を見直すことが求められているのです。
コバレジくん
二重人格じゃなくて…“二刀流”レジね!
もう時代は、植物とプラスチックのハイブリッドレジ!
それ、キャッチコピーに使えるかも(笑)
HP担当者
お役立ち資料のご案内
今回ご紹介した「植物由来のバイオマスプラスチック」以外にも、さまざまな環境配慮型プラスチックがございます!
この資料でまとめて比較できますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
HP担当者
【環境問題の解決に向けて、環境配慮型プラが果たす役割とは?】
本資料では、主な環境問題の解説に加え、適切な素材選びの参考になる「問題別・素材対応表」をご覧いただけます。
